小児を扱えるようになりたい

最近、訪問看護に携わってよかったと思えるのは、ご利用者様の死に直面するときにです。私は考えが合理的な分、どうしても「ん?」と思うようなことが多数あります。ただ、死を前にしたご家族は本当に心から立派だなぁと感じます。最期の思い出に旅行をしたい、などです。でも病人の旅行なんで、車は大きめ、酸素は手配して、宿泊先のホテルには無理を言っていろいろ用意してもらいます。それで記念にということで行かれます。さすがです。行かれるご本人もすごいですし、いっしょに行くご家族もすごいです。こういうことを聞いたりすると、自分の死のときに自分はどう向き合えるんだろうか?などと考えてしまいます。

こういう、考える機会をいつもいただけるのが、訪問看護の醍醐味です。

小児の話をスタッフさんにしたら、驚かれました。うちのスタッフさんは皆さん子供がおられます。小児を扱うと自分の子供を思って、とても看護ができない、というスタッフさんもおられました。本当にその通りです。でも看護師の醍醐味は、人助けです。病気がちのお子さんをお持ちの親御様は、決して悲観的ではありません。私も仕事柄、何名か重症のお子さんをお持ちのお母様とお会いしています。本当に皆さん明るいんです。外で大声で遊んでいるお子さんの親御さんも、部屋の中でベッドから出れないお子さんの親御さんも、同じなんです。明るいんです。ですから、私なんて、そのお母様の手助けがしたい、などと思ってしまいます。

いつか小児を扱えるステーションになって、スタッフがその親御さんといっしょに笑い、いっしょに泣いて、共感しあえるステーションになれば最高です!その日を夢見て日々精進ですね!